「成長する中国市場と長野県企業」③ 松本大学 兼村准教授
続きです。今回は観光について。
⑧ 中国から日本へ
・拡大する中国人観光客数(全国)
現在のツアー客の流れ:京都・名古屋などから始まり、富士山を見て、秋葉原に行く。(秋葉原は絶対的な存在ですね)
JR東海の広告「リスカバーJP」では「名古屋→伊勢島の尼さん→松本城」と長野県に誘導するツアーも。
⑨ 今後の課題
・中国との経済関係の強さへの理解促進
・国際ビジネスを担う人材の育成
長野、日本国内で商売していたのでは、先が見えていて成長はあまり見込めない。
韓国がいい例----人口5千万人弱のマーケットでは限界があるとすでに判断し、海外へ積極的に進出。自動車はヒュンダイ、電気機器はサムスンと政府が指名し、力を伸ばしている。このように政府が指名して後押しするのは珍しい。韓国のアイドルユニットを見ていても、みんな日本語(相手の国の言葉)で歌って日本語が話せる。海外展開に力を入れている証拠。
---雑談の中で言われていたこと---
※ここからは長野の人にとっても、中国の方にとっても、ちょっと耳の痛い話になることをご了承ください。
現状の長野の魅力・・・スキー場、温泉。ただし、まだまだ旅先に選んでもらえるだけのアピールはできていない。
諏訪に、積極的に中国人客を誘致している温泉街がある。しかし、マナーの悪い中国人客が多く、他の日本人客が来なくなってしまう。(日本に住んでおられる中国の方々、私がお会いしたことのある方々は、皆さんとてもモラルがあってすばらしいと思いますよ!!)
長野の人は長野の人で、地理的に山に囲まれていて、内向的・保守的な人が多い。外にあまり目を向けず、今のままでいいと思っている人が多い。
この両面から、中国人客誘致には、地域全体の理解と協力がいる。
これから国際ビジネスを担う人材を育成していかなければならないが、若い人、特に学生の中国への関心が低い。これだけイメージを悪くするニュースが多いと無理もないのだが、上記の説明の通り、今後の日本にとって無視できない国だということをわかってほしい。
----ここからは私の考えです---
長野県白馬村では、中国人スキー客の誘致に積極的で毎年団体にスキー教室を開くなどしています。定番の観光地をひととおり回った客対象に、白馬まで足を伸ばしてもらうことを提案しているようです。
前述のとおり、今中国人にとってスキーはステータスが高いそうなので、そういう意味ではスキー場の多い長野県は魅力的だと思います。(私も今年、すごく久しぶりにスキー場に行ったのですが、外国人がすごく多くてびっくりしました。スキー場の他に近くのコンビニにも。欧米人もたくさんいました。スキー場によってはリフト券に「外国人向け割引」もあり・・今の長野のスキー場は外国人で支えられているとまで思いました・・)
ただ、冬以外はどうするか・・他に思いつくものは「自然がある」ですが、外国の人に魅力を感じてもらえるのか?中国にだって自然はあるし・・・。
別のセミナーに参加したときの話では、阿部知事がイタリアの農村のような、徹底した農村風景を作れば価値があがると言われていました。かつては長野市もそのような完全な農村風景があったのですが、長野五輪がきたときに、建造物をたくさん作って、中途半端な風景になってしまったとのことでした。
私の勤めている会社は広告関係なので、将来のためにもこのような観光関係にとても関心があります。
今回のセミナー分は以上です。
長々と読んでいただき、ありがとうございました。
2012.03
「成長する中国市場と長野県企業」① 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095974.html
「成長する中国市場と長野県企業」② 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095976.html
「成長する中国市場と長野県企業」③ 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/c50951.html
⑧ 中国から日本へ
・拡大する中国人観光客数(全国)
現在のツアー客の流れ:京都・名古屋などから始まり、富士山を見て、秋葉原に行く。(秋葉原は絶対的な存在ですね)
JR東海の広告「リスカバーJP」では「名古屋→伊勢島の尼さん→松本城」と長野県に誘導するツアーも。
⑨ 今後の課題
・中国との経済関係の強さへの理解促進
・国際ビジネスを担う人材の育成
長野、日本国内で商売していたのでは、先が見えていて成長はあまり見込めない。
韓国がいい例----人口5千万人弱のマーケットでは限界があるとすでに判断し、海外へ積極的に進出。自動車はヒュンダイ、電気機器はサムスンと政府が指名し、力を伸ばしている。このように政府が指名して後押しするのは珍しい。韓国のアイドルユニットを見ていても、みんな日本語(相手の国の言葉)で歌って日本語が話せる。海外展開に力を入れている証拠。
---雑談の中で言われていたこと---
※ここからは長野の人にとっても、中国の方にとっても、ちょっと耳の痛い話になることをご了承ください。
現状の長野の魅力・・・スキー場、温泉。ただし、まだまだ旅先に選んでもらえるだけのアピールはできていない。
諏訪に、積極的に中国人客を誘致している温泉街がある。しかし、マナーの悪い中国人客が多く、他の日本人客が来なくなってしまう。(日本に住んでおられる中国の方々、私がお会いしたことのある方々は、皆さんとてもモラルがあってすばらしいと思いますよ!!)
長野の人は長野の人で、地理的に山に囲まれていて、内向的・保守的な人が多い。外にあまり目を向けず、今のままでいいと思っている人が多い。
この両面から、中国人客誘致には、地域全体の理解と協力がいる。
これから国際ビジネスを担う人材を育成していかなければならないが、若い人、特に学生の中国への関心が低い。これだけイメージを悪くするニュースが多いと無理もないのだが、上記の説明の通り、今後の日本にとって無視できない国だということをわかってほしい。
----ここからは私の考えです---
長野県白馬村では、中国人スキー客の誘致に積極的で毎年団体にスキー教室を開くなどしています。定番の観光地をひととおり回った客対象に、白馬まで足を伸ばしてもらうことを提案しているようです。
前述のとおり、今中国人にとってスキーはステータスが高いそうなので、そういう意味ではスキー場の多い長野県は魅力的だと思います。(私も今年、すごく久しぶりにスキー場に行ったのですが、外国人がすごく多くてびっくりしました。スキー場の他に近くのコンビニにも。欧米人もたくさんいました。スキー場によってはリフト券に「外国人向け割引」もあり・・今の長野のスキー場は外国人で支えられているとまで思いました・・)
ただ、冬以外はどうするか・・他に思いつくものは「自然がある」ですが、外国の人に魅力を感じてもらえるのか?中国にだって自然はあるし・・・。
別のセミナーに参加したときの話では、阿部知事がイタリアの農村のような、徹底した農村風景を作れば価値があがると言われていました。かつては長野市もそのような完全な農村風景があったのですが、長野五輪がきたときに、建造物をたくさん作って、中途半端な風景になってしまったとのことでした。
私の勤めている会社は広告関係なので、将来のためにもこのような観光関係にとても関心があります。
今回のセミナー分は以上です。
長々と読んでいただき、ありがとうございました。
2012.03
「成長する中国市場と長野県企業」① 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095974.html
「成長する中国市場と長野県企業」② 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095976.html
「成長する中国市場と長野県企業」③ 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/c50951.html
2012年09月08日 Posted by シフォン☆ at 07:00 │中国市場と長野県企業
「成長する中国市場と長野県企業」② 松本大学 兼村准教授
つづきです。
② 最大の貿易相手国・中国(2010年)
・輸出総額(67.4兆円)のうち19.4%が中国(2009年から第一位)
・輸入総額(60.6兆円)のうち22.1%が中国(2002年から第一位)
・長野県製造業の輸出先も最大は中国(24.9%)
③ 海外進出企業が多い長野県
割合ではおそらく全国NO.1。全国都市別で見ても、ダントツトップは諏訪。Ex)エプソン
※この場合の企業は、本社が他県にある大企業の長野支社ではなく、本社が県内にある地元企業についてです。
製造品別では
・時計、カメラ、オルゴール
・プリンタ、FAX、PC
・電子部品関係
④ 最大の進出国も中国(累計で40%を占める)
海外事業所の国別割合 中国(香港含め)40%
・従業員300人未満or資本金3億円未満の中小企業が多い。
・製造業だけではなく、サービス業にも見られる。
例えば丸善食品がイオンブランドのなめたけ瓶詰め。
・地域全体での進出がある
Ⅰ.キッセイコムテック(松本):北京に開発センター
Ⅱ.アスリートFA(諏訪):上海にR&Dセンターを設置
Ⅲ.スワロースキー(飯山市):大連市でスキー板の委託生産、国有地を借りてスキー場を開設 → 今、中国人にとってスキーはステータスが高い
Ⅳ.サンクゼール(飯山市):上海、寧波市に店舗開設。ジェラートの販売
⑤ 諏訪大連大会
・参加企業数17社(うち15社が諏訪市企業)、5機関
・従業員数(国内)をみると14社は中小企業(従業員数300人未満)であり、うち10社は100名を切る規模。
・参加企業の半数を超える9社がすでに進出済み、うち7社が2001年以降の進出。
・大連市に拠点を持つ企業も5社。
⑥ 地方銀行も中国に力
企業の海外進出に伴い、現地で銀行も必要になる。
・全国67地方銀行の海外拠点数は83、うち1/3にあたる27拠点が上海に集中。
地方銀行にとって、これはすごいことである。
⑦ 八十二銀行の中国拠点と取引先数
・八十二亜洲有限公司香港現地法人(支店):170店舗
・上海駐在員事務所:350店舗
・大連駐在員事務所:180店舗
あわせて600箇所にもなる。それだけ県外企業が現地でやっているということである。
(つづく)次回は観光業について
2012.03
「成長する中国市場と長野県企業」① 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095974.html
「成長する中国市場と長野県企業」② 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095976.html
「成長する中国市場と長野県企業」③ 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/c50951.html
② 最大の貿易相手国・中国(2010年)
・輸出総額(67.4兆円)のうち19.4%が中国(2009年から第一位)
・輸入総額(60.6兆円)のうち22.1%が中国(2002年から第一位)
・長野県製造業の輸出先も最大は中国(24.9%)
③ 海外進出企業が多い長野県
割合ではおそらく全国NO.1。全国都市別で見ても、ダントツトップは諏訪。Ex)エプソン
※この場合の企業は、本社が他県にある大企業の長野支社ではなく、本社が県内にある地元企業についてです。
製造品別では
・時計、カメラ、オルゴール
・プリンタ、FAX、PC
・電子部品関係
④ 最大の進出国も中国(累計で40%を占める)
海外事業所の国別割合 中国(香港含め)40%
・従業員300人未満or資本金3億円未満の中小企業が多い。
・製造業だけではなく、サービス業にも見られる。
例えば丸善食品がイオンブランドのなめたけ瓶詰め。
・地域全体での進出がある
Ⅰ.キッセイコムテック(松本):北京に開発センター
Ⅱ.アスリートFA(諏訪):上海にR&Dセンターを設置
Ⅲ.スワロースキー(飯山市):大連市でスキー板の委託生産、国有地を借りてスキー場を開設 → 今、中国人にとってスキーはステータスが高い
Ⅳ.サンクゼール(飯山市):上海、寧波市に店舗開設。ジェラートの販売
⑤ 諏訪大連大会
・参加企業数17社(うち15社が諏訪市企業)、5機関
・従業員数(国内)をみると14社は中小企業(従業員数300人未満)であり、うち10社は100名を切る規模。
・参加企業の半数を超える9社がすでに進出済み、うち7社が2001年以降の進出。
・大連市に拠点を持つ企業も5社。
⑥ 地方銀行も中国に力
企業の海外進出に伴い、現地で銀行も必要になる。
・全国67地方銀行の海外拠点数は83、うち1/3にあたる27拠点が上海に集中。
地方銀行にとって、これはすごいことである。
⑦ 八十二銀行の中国拠点と取引先数
・八十二亜洲有限公司香港現地法人(支店):170店舗
・上海駐在員事務所:350店舗
・大連駐在員事務所:180店舗
あわせて600箇所にもなる。それだけ県外企業が現地でやっているということである。
(つづく)次回は観光業について
2012.03
「成長する中国市場と長野県企業」① 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095974.html
「成長する中国市場と長野県企業」② 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095976.html
「成長する中国市場と長野県企業」③ 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/c50951.html
2012年09月08日 Posted by シフォン☆ at 06:59 │中国市場と長野県企業
「成長する中国市場と長野県企業」① 松本大学 兼村准教授
H24.3.24長野県日中友好協会開催のセミナー「成長する中国市場と長野県企業」を聴講してきました。日本全体ではなく、長野県企業に 焦点を当てた話で興味深かったので、ご報告させて いただきます。
■大まかな内容■
① 企業にとって中国の魅力とは何か
② 最大の貿易相手国・中国(2010年)
③ 海外進出企業が多い長野県
④ 最大の進出国も中国(累計で40%を占める)
⑤ 諏訪大連会について
⑥ 地方銀行も中国に力を入れている
⑦ 八十二銀行の中国拠点と取引先数
⑧ 中国から長野へ 全国で拡大する中国人観光客数
⑨ 今後の課題
① 企業にとって中国の魅力とは何か
・市場地として、また生産地として、両方の魅力がある。
例えばBRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国)で見てみると、2002年中国の人口12.8億人のうち、中流階級が1.1億人→2007年人口13.2億人・中流階級2.7億人。この2.7億人は、アメリカの人口と同じくらい。この中流階級とは、自家用車が買えるレベル。今まで自転車に乗っていた人たちが車に買い換えている。
※BRICSのうち、インドの人口推移は同年に対して10.4億人→11.2億人、うち中流階級0.5億人→1.4億人となっている。他ブラジル・ロシアも増加はしているが、距離的に遠いこともあり、近くて大きな成長を遂げている中国にアプローチする方がずっと効率がいい。
・自動車生産台数の推移
日本の伸びは1960年から2008年、約50年かけて緩やかに伸び、現在720万台。
対して中国は、2008年までの4年ほどで急激に伸び、1500万台に。日本の倍になった。
(つづく)
「成長する中国市場と長野県企業」① 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095974.html
「成長する中国市場と長野県企業」② 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095976.html
「成長する中国市場と長野県企業」③ 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/c50951.html
■大まかな内容■
① 企業にとって中国の魅力とは何か
② 最大の貿易相手国・中国(2010年)
③ 海外進出企業が多い長野県
④ 最大の進出国も中国(累計で40%を占める)
⑤ 諏訪大連会について
⑥ 地方銀行も中国に力を入れている
⑦ 八十二銀行の中国拠点と取引先数
⑧ 中国から長野へ 全国で拡大する中国人観光客数
⑨ 今後の課題
① 企業にとって中国の魅力とは何か
・市場地として、また生産地として、両方の魅力がある。
例えばBRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国)で見てみると、2002年中国の人口12.8億人のうち、中流階級が1.1億人→2007年人口13.2億人・中流階級2.7億人。この2.7億人は、アメリカの人口と同じくらい。この中流階級とは、自家用車が買えるレベル。今まで自転車に乗っていた人たちが車に買い換えている。
※BRICSのうち、インドの人口推移は同年に対して10.4億人→11.2億人、うち中流階級0.5億人→1.4億人となっている。他ブラジル・ロシアも増加はしているが、距離的に遠いこともあり、近くて大きな成長を遂げている中国にアプローチする方がずっと効率がいい。
・自動車生産台数の推移
日本の伸びは1960年から2008年、約50年かけて緩やかに伸び、現在720万台。
対して中国は、2008年までの4年ほどで急激に伸び、1500万台に。日本の倍になった。
(つづく)
「成長する中国市場と長野県企業」① 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095974.html
「成長する中国市場と長野県企業」② 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/e1095976.html
「成長する中国市場と長野県企業」③ 松本大学 兼村准教授
http://foods.naganoblog.jp/c50951.html