白馬の郷土料理 きぬがさ荘 矢口さん

シフォン☆

2012年11月26日 12:30

白馬・鬼無里の郷土料理にお詳しい、きぬがさ荘の矢口さんにお話しをお聞きしました。

鬼無里のご出身

おやき
昔、「学生村」といって、7月から夏休みの期間に、地域ぐるみで都会から学生を受け入れていた。一人一部屋で3食付き。学生たちに笹の葉でくるんだおやきを作ってあげていたら好評になり、他の地域の学生も来るようになった。そのうち学生たちが自分たちで笹の葉を取ってきて、「おやき作ってください」というほどになった。

今でもおやきはお盆、お彼岸、正月などには必ず作る。

かきもち(冒頭写真右上)
もちを伸ばして一日置いて、切って、一枚ずつ干して、揚げたもの。正月の終わった2—3月頃がちょうどいい。それより早いとしみて(凍って)しまい、遅いとひびが入ってしまうため。また風に当たらないようにする。

やしょうま
毎年3月15日、お釈迦様の命日に子供たちが各戸を回ってやしょうまをもらって歩く。各家では前日に作っておく。本来は2月15日だが、このへんは旧暦のため一ヶ月遅れ。1月に保育園などで小さい子どもたちに作ってみせたこともあった。老人ホームで作ったこともある。
やしょうまは米の粉を使うが餅米を少し入れるともっとおいしくなる

まゆだま
1月14日もの作り(男はわら仕事、女は家事)の初めとして、まゆだまの形で色をつけたお団子をミズブサ(右写真)という木につける。

きびもち(冒頭写真)
正式名称「高きび」「赤もろこし」、この地域では「赤っきび」と呼んでいる。きびだんごのきび。皮をむいて粉にし、もち米と一緒に蒸してつく。平たい団子にして、あんこなどにまぶす。(一升5合のもち米に粉500g)
民宿のリピーターにとても好評。
他にはクッキーにしたりしてもおいしい。

以前、白馬村の開いた、「名物を作る会」のようなところに、赤きびのもち、クッキー、団子を持っていったが、白馬村としては今後は「そば、むらさき米、アスパラ」に特化するということで、赤きびは残念ながら選ばれなかった。しかし、アピールしていく価値はあるのではないだろうか。

白馬のエコーランドは昭和50年頃にできた。当時は栄えていて、第二の軽井沢のようだった。その頃は外国人はいなく、日本人スキー客で賑わっていた。夏もすごい人だった。それがオリンピックを境に、減少していった。

ありがとうございました。
矢口さんにはスキー客へのイベントの一環で、おやきややしょうま作りの実演をお願いすることも検討しています。


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