やぶさめ会館 塩の道博物館10【大町視察】vol.12

シフォン☆

2013年05月16日 07:00



こちらは流鏑馬(やぶさめ)会館です。

大町市内にある、若一王子(にゃくいちおうじ)神社で年に一度7月の終わりに夏祭りがあります。
そこでは地元の子どもたちが伝統の衣装を着てやぶさめをします。
全国的に見て、こどもがやぶさめをするのは珍しく、
その中でも大町のように、毎年毎年10町から10人のやぶさめの射手が出るのは大変珍しいそうです。



館長さんのお話
「この行事はいつ頃からか、古すぎて文献もなく、わかりません。
大町の町を作った豪族の仁科氏が戦いに出る時に吉凶を占うのに、やぶさめをしました。

地元のこどもたちにとったらやぶさめに選ばれるのは大変名誉なことです。
射手の坊は「ぼぼさま」と呼ばれ、その日は一日神様の子として扱われます。
足を地につけてはいけないなどの決まり事があります。
昔は結婚式の披露宴をするくらいのお金がかかりました。(今はそんなにかかりません)
子どもが少ないのでなり手が少なくなってきています。

馬に乗ってちゃんと子ども達も的に当てることができるんですよ。」



館内では、祭りに使われるもの、10町中5町のものを毎年交代で展示しています。
(このため祭りのときには館内には何もなくなります。)
衣装は町ごとに刺繍が違います。



頭には三階がさ 上のにわとりは神様を表します。
生地はフェルトで夏には熱いです。
デザインがモンゴルのものに似ているが、専門家の話ではモンゴルのものではないとのこと。
古くは京都の流れをくんだお祭りです。
大町商店街を歩行者天国にして、駅から一日がかりで神社まで行きます。

稚児行列もあります。
若一王子神社よりちょっと南にある仁科神明宮(国宝)から別のやぶさめが来て、一緒にやぶさめをします。
そのときにふるまう献立が決まっていました。

1825年文政6年 ぶり、さばを使っていることで、神様を迎えるためにちゃんとしたものを出しなさいということが伺えます。
これが復元できたらおもしろいですね。


この建物は昔味噌蔵でした。
建物は改装されていますが、天井の梁はそのままで、明治15年四月吉日と書いてあります。
梁の太さも書いてあり、1尺2寸だそうです。



以上、塩の道博物館レポでした。
こちらは今年春、「塩の道ちょうじや」として新しく生まれ変わりました。
当時の食事の様子の復元など、新しい試みも実施しています。
これからが楽しみです。

大町レポはまだ続きます。お楽しみに!

akane.y

関連記事